不妊治療クリニックの開業日記
〜ウイメンズ・クリニック 大泉学園オープンに向けて〜
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ウィメンズ・クリニック大泉学園を支える人たち
2005年12月28日 (水) 18:22 | 編集
あれよという間に、開業後2ヶ月が経ちました。
クリニックでは、AIHはもちろん採卵やETも日々実績を重ねておられます。
患者様の経過も順調とのこと、これが何よりですね!

スタッフの皆様も、この新しい創造の場にますます力を入れて取り組んでおられるようです。

胚培養や精子と卵子管理の要となるエンブリオロジスト(胚培養士)さんは、ラボのクオリティの維持や培養技術の向上に余念がありません。職人気質を感じます。<(_ _)>

婦長さんは、これまでにも不妊治療クリニックでご経験を重ねておられ、熱い思いをもって毎日のご勤務にあたっておられます。

患者様へのご対応の責任者の方は、客室乗務員のご経験がおありだそうです。たしかに、患者様へのサービスには気持ちの良い厳しさがあります。

現場監督のレニア会副理事長は、長年(?)、不妊治療のクリニック開業に思いを入れてきたかたです。(お世辞でなく、とてもキレイな方!)

そして、裏方でクリニックを支えるレニア会本部の方々。団結力と実行力、どんな困難もやればできると姿勢に、私も励まされました。


クリニックの開業には、院長や理事長、スタッフの皆様だけでなく、設計、建築から始まり、ロゴデザイン、薬品会社様、医療材料の卸方々、印刷会社様、臨床検査会社様、、、と本当に大勢の方が集まってひとつの「夢」を実現させていくのだと思います。
その夢を実際に作っていく現場に立ち合わせて頂くことができ、ほんとうに光栄に思っています。

開業した今、これからのクリニックを作っていくのは、先生、スタッフの皆様、そして何より「主役」となる患者様だと思います。
ますますのご発展と、新しい生命との出会いをお祈りして。
ウイメンズ・クリニック 大泉学園のロゴ
2005年12月27日 (火) 19:01 | 編集
ロゴウイメンズ・クリニック 大泉学園のロゴマークはメジロが水辺の茂みにたたずんだシルエットです。安岡志真さんという女性グラフィックデザイナーからご提案いただきました。
ウイメンズ・クリニック 大泉学園に程近い、石神井公園でよくみられる鳥をモチーフにした繊細なシルエットのマークです。


一般的(マーケティング的)に良いマークというのは視認性が高い(ぱっと見わかる)、再現性が高い(こんなマークだっけ?と記憶を頼りにアウトラインを描ける、印刷物にする際に間違わず再現できる)、独自性がある(なるほど、とうなずける個性が感じられる)、という基準を満たすものです。
今回のマークをこの基準に当てはめて考えると、視認性、再現性に「?」がつきます。
実はこのマークはデザイナーからいくつかの提案を受けた時、「コンサルタントとしては、オススメできるマークではない、」というコメントつきで、ウイメンズ・クリニック 大泉学園の設立準備メンバーにお渡ししたものです。(ごめんね、安岡さん)
個人的にかわいいなあ、とは思ったのですが、「ディテールが細かく、マークとしてクリニックを象徴する存在にするには疑問を感じるなあ」というのがその理由です。

しかし、ウイメンズ・クリニック 大泉学園の準備メンバーである、院長、レニア会副理事長、
社長は3者揃って、このマークがイチオシ、との意見。社長は「見ていて、ストーリーが思い浮かぶ。イケると直感的に感じた」副理事長は「優しく、明るい感じがして、捨てがたいです」根岸院長は「少女趣味でしょうか?こういうマークが相応しいと思うけど」とコメントを添えてくださりました。意外な反応にメディヴァのスタッフは一同「!?」

もう一度マークをしげしげと眺めてみました。一羽の鳥は見方によってはとても孤独です。
でも周囲の茂みは、巣(自分の居場所)をつくっているところと見て取れます。
アウトラインがあるわけではありませんが、楕円の中に入っている感のある構図は卵をイメージさせます。
今は一羽。でもやわらかな楕円の中で何かが変わっていく予感を感じる、、、「もしかして、こういうマークは命を産む手助けをするクリニックとして相応しいのかもしれない」
私もこのマークに掛けてみよう、という勇気が湧いてきました。

さて、ロゴ製作と並行して、クリニックの開院準備が進みます。レニア会の本院である「きよせの森総合病院」から異動してこられるスタッフ、ウイメンズ・クリニック 大泉学園のために新しく採用されたスタッフ、、。設立準備の合間に新スタッフにロゴアイディアに対する意見を聞いてみたところ、、皆が異口同音に「自分たちのクリニックはこのマークにしたい!」と推してくださいます。
こうして、私たちもこのマークはクリニックの旗印としての役割を担っていける、と確信を持ちました。

さて、みなさまの印象はいかがでしょう?
このマークにはウイメンズ・クリニック 大泉学園設立スタッフの命の誕生に対する、繊細で温かく未来に希望を抱く思い、がこめられています。
ロゴマークを通して、ウイメンズ・クリニック 大泉学園から患者さまに向けた思いの一端を感じていただけるとうれしいです。

開院からはや二ヶ月。最近では、主担当の田中さんにまかせきりで、クリニックに足を向ける機会がなく、気持ちばかりがつのります。(開院準備が一段落すると思いはあってもクリニックに足を運べないのがコンサルタント稼業の悲しいところ)
話を聞く限りでは順調に患者さんも訪れて、笑顔のたえない温かい空間が出来上がっているとのこと。
私もクリニックを訪れ、オレンジ色のロゴマークと暖かいスタッフの笑顔と再会するのがとても楽しみです。

メディヴァ 加藤
不妊治療とは
2005年10月07日 (金) 12:43 | 編集
今回は、不妊治療の一般的な治療方法について整理したいと思います。
不妊というのは、一応の定義は、”子どもを産みたいなあ”と思い始めている方が、2年経っても子どもができない状況を指しているようです。ただし、人によって事情はまちまちなので、ちょっとした指導やカウンセリングですぐに妊娠されてしまう方も多いようです。

細かくするとキリがないのですが、大まかな分類だと不妊治療は以下のように分かれます。
<一般不妊治療>
・タイミング指導
  生理周期のことや妊娠のことなど、基礎的な知識と仕組み
  を理解することで、適切なタイミングなどにより妊娠を
  実現しやすくするやり方です。
・タイミング療法(ホルモン剤、排卵誘発剤)
  生理周期の不安定な方や排卵が不定期にしかおきない方に
  対して、ホルモン剤や排卵誘発剤などにより、周期の調整
  などを行うやり方です。
・人工受精
  精子を採取し、女性の体内に直接、精子を注入することで
  人為的に受精(精子と卵子の出会い)を行います。

<高度不妊治療>
・体外受精
  精子採取だけでなく、卵子も取り出して、顕微鏡などを
  用いて、体外で受精を行い、その後、女性の体内に受精卵
  を戻すというやり方です。

これらの治療方法の効果と目標ですが、実は、一般不妊治療の効果は高く、ほとんどの方は一般不妊治療で妊娠をすることができます。

・タイミング指導
・タイミング療法
  ・・・不妊の方の約7-8割がこれらで妊娠すると言われています

・人工受精
  ・・・タイミング指導、療法では妊娠に至らない方の
     約1−2割が妊娠します

・体外受精
  ・・・タイミング指導、療法では妊娠に至らない方の
     約1−2割が妊娠します

とはいえ、数%の方は現在の治療方法でも妊娠にいたらないというのも実態です。
現在の高度不妊治療は、この最後の数%に挑戦するために、施設や設備を充実し、技術を磨いているということになります。

今回のウイメンズクリニック大泉学園でも、これらを目標にがんばっていこうと思います。

メディヴァ 小松
クリニック施工現場ルポ
2005年09月27日 (火) 10:52 | 編集
扉下のボタン
先日、クリニックの施工現場に行ってきました。電動のこぎりの音が響く中、どきどきしながら、エレベーターをおりると、、まだ床はコンクリートのままですが、ゆるやかな流線形の壁や、天然木のドアなど、クリニック完成をイメージさせる内装がかなり出来上がっていました。
創建築アトリエの今井さんから説明をいただいて、細部に対する細やかな気遣いに感動!たとえば、、ドアひとつとっても、密閉性を高め、開閉音を和らげる仕掛けがありました。パッキンがドアの上、左右の3方についているのは当然として、、ドアの下の部分にもからくりが、、。、ドアが完全にしまるぎりぎりのところで、壁に設置された白いボタンにドアがあたると、ドア下の敷居が自動的に下がり、絨毯がドア下の空間をおおい、密閉性が高まる仕組みになっていました。(写真参考)だから、アナログに見える木のドアなのに、中の音が外に漏れることもなく、静かで落ち着いた空間が出来上がるのです。
扉下のボタン
3Fのラボ室は淡いグリーンの空間。今ある窓はいずれ採光しなくなり、室内灯も紫外線をカットした光を使用し、卵と精子に優しい環境の中で、新しい命をはぐくむ準備がなされるのです。採卵室とラボは小窓で結ばれ、採卵された卵はすぐにラボ室へ。(写真参考)合理的かつ繊細な配慮が行き届いた設計にますます完成が楽しみになりました。
レニア会の皆さんはウイメンズ・クリニック大泉学園の開設準備に熱い思いで取り組まれています。内装に関しても来られる人の身になって、価値を感じていただける空間つくりにこだわっていらっしゃいます。ですからお手伝いをしていると「大変!」と思うことも多々あるのですが、この「思い」に応えていくことで私たちが学ぶことも多く、なによりもコンサルタント冥利につきる仕事だと思っています。
(加藤由紀子 メディヴァコンサルタント)
クリニック開業に向けてのプロセスとコンセプト
2005年09月21日 (水) 18:27 | 編集
外観 一口にクリニックを開業するといっても、実は、決して楽な道のりではありません。(だから仕事があるのですが、、、)僕らは、大まかには次の12のステップにわけて、開業のお手伝いをしています。

1.コンセプト設計
2. 立地選定
3.市場調査
4.事業シミュレーションと資金調達
5.建築計画と動線設計
6.医療機器選定
7.情報システム選定
8.人材募集と採用
9.行政手続
10.開業前マーケティング
11.業務フロー、帳票作成
12.開業後マーケティング

同じプロセスでも、プロジェクトごとに色々な特性があるのですが、今回のプロジェクトでは、特に”コンセプト”が鍵になりました。最初にこのお話を伺った段階で、
 ・高度不妊治療クリニック
 ・大泉学園のビル3フロア
 ・院長は根岸先生
ということは決まっていたのですが、実は高度不妊治療(体外受精、顕微授精)というのは、ようやくここ数年技術が確定してきた治療方法で、一般的な認知や医療界での位置付けなどはこれからという分野なのです。
また、”不妊”という言葉も文字通り、”妊娠できない”という意味であり、どうしてもネガティブで後ろめたい印象を与えてしまうものになります。その印象そのままに、患者さんも何か後ろめたいイメージをもって受診しているというのが実態であり、中には心理的に追い詰められてしまっている方もいらっしゃるようです。

一方で、これまでの不妊治療クリニックでは、まず”妊娠率”と呼ばれる治療成績の向上が一番の目標となってきました。そのために、技術を磨き、設備を整え、日夜努力しているという状況です。

そこで、”コンセプト”です。
高い妊娠率を目指すことは必須の機能です。また対応のよい接遇、居心地のよい待合室なども必須ですが、それだけだと一般的になってしまいます。院長の根岸先生やレニア会の経営陣の皆様へのヒアリング、また前回のblogでも出てきたような不妊患者さんへの調査をおこない、数回の議論の末、次のような結論に達しました。今後、色々と詰めていく中で変わることもあると思いますが、まずはこれで走ってみたいと思います。

 ● 高度な技術力と豊富な知識で、高い妊娠率の実現に努めます
 ● ちょっとした非日常を演出し、リラックスできる空間を提供します
 ● 不妊に悩む方々の不妊以外の悩みにも積極的に対応していきます
 ● 正しい不妊治療の理解が進むよう、情報公開や広報活動を実施します
 ● きよせの森総合病院との連携により、妊娠前後にも総合的に対応します

今後、これがどんな形でクリニックの施設や運営に現れていくのか、楽しみです。

(株)メディヴァ 小松
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